近代吟詠の祖 木村岳風
近代吟詠の祖 木村岳風
竹馬の友 竹ノ内岳宗
新設:2010-10-17
更新:2020-06-16

岳風先生と竹ノ内先生の絆

木村岳風先生の「竹馬の友」であった
竹ノ内岳宗先生を紹介します


小学校5年の時は教室で席を並べて勉強
諏訪中学入学後は誘い合って通学
しかし、竹ノ内先生が諏訪中学を3年限りでやめ
東京に出たため 交遊が中断

岳風先生と竹ノ内先生が 再会したのは、昭和6年4月
東京府立五中校長・伊藤長七先生の追善をかね
琵琶と詩吟の集いを したいといって来られた時

当時、竹ノ内先生は諏訪の新聞社に勤めており
社長・小口貫一氏に依頼 小口社長は
諏訪市内劇場都座にて信陽新聞社主催での開催を快諾

追善の琵琶と詩吟の集いは
伊藤先生出生地・普門寺青年会の後援を得
非常に盛会で 岳風先生は喜ばれた
岳風先生は「琵琶歌嗚呼伊藤長七先生」他を熱吟された

以降、竹ノ内先生は 岳風先生の意向を受け
朗吟の普及発展に傾倒
戦争中は よく岳風先生の訪問を受け 竹ノ内宅宿泊も多かった

長野県本部長に就くなど 戦中・戦後を通じて 吟道に大きく貢献
長野県地方吟会の重鎮として 涙ぐましい努力を傾けられた

祖宗範木村岳風夫人・宣子逝去後の 昭和41年以来
岳風先生の生家・鷲湖吟社に管理人として入居
岳風先生の墓辺を浄める守護職として霊を守り人徳高潔
会員から ”今良寛さま” と慕われたが 平成4年没した

岳風先生と竹ノ内先生は 共に子宝に恵まれなかった


左(上)記の紹介文は、次の文献を基に編集させていただきました。
詳細は、各々の文献をご覧下さい。

1.竹馬の友として
  竹ノ内岳宗:「木村岳風」
    (平成2年7月1日第6版発行)
      P.250-252,日本詩吟学院岳風会


2.竹ノ内岳宗(省三)先生
  濱 岳優:「岳風会七十年史」
  (平成19年6月10日発行)
      P.374,日本詩吟学院岳風会


3.琵琶歌嗚呼伊藤長七先生
  木村岳風:「木村岳風詩歌集」
  (平成14年3月15日第2刷)
      P.103-105,日本詩吟学院岳風会



生家・鵞湖吟社の扁額、書は「鵞湖吟社」の名付け親で蕉門の流れを汲む俳人・小平雪人
鵞湖吟社(生家)扁額
書は鵞湖吟社の名付け親で
蕉門の流れを汲む俳人・小平雪人

竹ノ内岳宗先生の墓所

竹ノ内先生は地蔵寺東参道の六地蔵近傍に眠っており
木村岳風先生墓参の帰路に 立ち寄ることができる

竹ノ内岳宗先生の墓所への順路・案内図
木村岳風記念館渡邉岳綱先生提供の案内図を基に作成
竹ノ内岳宗先生の墓所案内図
撮影:2010-10-05
地蔵寺六地蔵(東参道入口近く)
地蔵寺東参道入口近くの六地蔵前を
奥へ進むと 左側に折返しの 登坂が
右写真のとおり 手すり付で ある
竹ノ内岳宗先生墓所付近(地蔵寺東参道)
手前に登りかけたら写真に向かって
左手奥に進むと 竹ノ内岳宗先生の
墓碑に 左下写真のとおり 出合える

竹ノ内岳宗先生墓碑(表)
竹ノ内岳宗先生墓碑(表)
顯朗院殿省翁岳宗居士
と 刻まれている

竹ノ内岳宗先生墓碑(裏)
竹ノ内岳宗先生墓碑(裏)
平成四年二月十日
竹内省三 享年九十四歳